大手ショッピングサイトとの出店トラブル・残期間分の出店費用取消で和解成立

日時 平成30年12月

場所 未公開

事案 個人事業主様からのご相談。外国資本の大手ショッピングサイト運営会社より勧誘の電話が入り、担当者より「突然のお電話失礼いたします。㈱●●●の●●と申します。お宅の商品を私たちの会社で売らせて下さい。ネットで拝見してとても良いものだと思いますので、是非とも我社で販売させて下さい。我社では国内は元より、外国のバイヤーともコンタクトを持っており、国内外で販売させて頂きたい。御社の商品であれば弊社のウェブサイトに掲載すれば必ず売れる。是非とも弊社で販売させてください。」との説明を受け、再度数日後に電話にて連絡を受けた際も「お宅の商品を拝見させて頂きました。『●●●●●●●●●●』は他にない商品です。販売成果を上げる自信がありますので、是非とお我社に参加して頂きたい。『●●●●●●●●●●』はユニークな商品です。弊社ではオリジナルの●●を使った●●を販売しており、海外に定評が有り多く売った。その販売ルートがあるので、そこで展開して行きたい。また、過去にも●●●●を売ったことがあるうちの商品と照らし合わせてみて、販売した実績を基にシュミレーションを作りました。そのデータを送ります。」とのことで、同社運営のショッピングサイトにて商品を販売した場合の売上について「10月売上予定6●万円、11月8●万円、12月8●万円」等と記載されたシュミレーションの資料まで提供された為、クライアントは担当者の説明を事実と誤認し契約締結に至った。尚、契約代金としては1年間は解約出来ない内容であり、どのような売上でも毎月数万円を運営会社に支払う方式であった。しかし、商品掲載から3カ月経過しても売上はゼロ。対応を何度も要求するも効果のある対応は皆無であった為、クライアントは同契約の解除及び代金支払いの拒否、そして数カ月分支払済みの代金返金を希望し、当事務所へご相談。

対応  契約書の内容のみで判断すれば明らかにクライアント様にとって不利な内容であったが、内容証明郵便にて、シュミレーションまで提示されたうえ「必ず売れる」「10月売上予定63万円」との説明であったにもかかわらず売上がゼロである事実により、担当者が最初から自身が説明する売上が発生しないことを予想出来ていたにも拘わらず、高額な売上予想を示したうえで勧誘行為を行ったと指摘、また当該ショッピングサイトについて調査したところ、日本における知名度や会員数が他社大手ポータルと比較して著しく低く、検索による訪問者の殆どが「同サイト名称」をキーワードとしている、つまり商品種類や名称に対するSEO対策が殆ど機能しておらず、また80パーセントのメイン利用者層とされる若年女性層にクライアントが販売する商品がマッチングしているとも判断されない為、勧誘時における「必ず売れる」「10月売上予定63万円」等説明の根拠が余りに薄弱で、結果担当者は自らの説明に実現性が殆ど無いことを認識しながらこれら勧誘を行っていた可能性が高いと判断出来、もしもその場合に本契約は金銭搾取を目的とした詐欺行為と判断されると主張し、「契約の取消」「残期間における費用の支払拒否」「現在までの既払い金全額の返還」を要求した。

結果、内容証明郵便を送達した数日後、担当者より連絡が入り「社内で協議した結果、既払い金については返金出来ないが、残期間の料金は発生することなく即時解約」との提案がなされ、早期解決を希望するクライアントにおいても同提案に承諾し解決。

クライアントからのメール(原文のまま)

行政書士 梶山 様

株式会社●●●よりFAX確認のメールがありました。受理後 商品ページも取り下げると付け加えてありました。以上で終了になるのですね。思いの外 早く決着がつき、安堵致しました。やはり専門の知識のある方にお聞きするのが一番良いと実感しております。有難うございました。再度お世話にならないのが良いのですが、先生のように素早い対応して頂ける方がいらっしゃるのを知り心強い限りです。これからは悪質な業者に引っかからないように気を付けて参ります。

●●●●●●工房  ●●●・●●

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です