亡くなった家族(個人事業主)が生前に契約していたビジネスリース契約(セキュリティルーター)の契約解除、「残存リース代金は全額販売会社負担にてリース契約解除、但し既払いリース代金の返金は無し」といった条件で和解

日時  2023年4月

場所  ※※

事案  既に亡くなられた個人事業主の方のご家族からのご相談。

本件は既に契約者が他界しており、勧誘時の担当者説明内容を含めた詳細は不明であるものの、契約当時において契約者の家族(今回のクライアント)が不審に感じ販売会社へ「何についての契約ですか?」と説明を求めたところ「光回線工事についてのご案内です。光回線へ移行することで毎月の電話料金が現在より割安となります。」との説明であった為、特に契約解除を主張することもなくそのままの状態とした。しかし、契約者が他界した後に確認したところ、「光回線工事に関する契約」などという説明は完全な虚偽であり、実際には「セキュリティルーター」に関するリース契約であることが発覚。即時、契約者の家族(今回のクライアント)が販売会社及びリース会社へ連絡のうえ、不当なリース契約の解約を要求するも、販売会社からもリース会社からも一切拒否され、同様事案に詳しい当事務所へご相談頂いた。

対応   本件は既に契約者が他界しており、勧誘時の担当者説明内容を含めた詳細は不明であるものの、契約者の家族(今回のクライアント)からの質問に対して、全く不必要なセキュリティルーターのリース契約であることを隠す為に販売会社担当者が完全に虚偽の説明を行った事実があり、その他にも契約締結当時の契約者の状態としては既に持病が悪化しており実質業務を行える状態ではない(実質廃業状態)ことが「診断書」「確定申告書」などからも証明可能な状態であった為、本件リース契約については契約者が事業者ではなく消費者の立場となることが経済産業省通達により明らかであったため、正式に内容証明郵便にて販売会社並びにリース会社に対して「本件リース契約についてのクーリングオフ」を通知(仮にクーリングオフを拒否する場合には契約時の虚偽説明を理由とした契約取消要求を追加で通知)。即時本件リース契約の解除及び既払いリース代金全額の返金、そして機器撤去を要求した。

結果  内容証明郵便を販売会社並びにリース会社へ発送した約1か月後、リース会社より連絡があり、リース会社より販売会社へヒアリング及び契約解除にむけた交渉を行った結果、「本件リース契約については残リース代金全額販売会社負担にて解除、但し既払いリース代金の返金は不可。もしクーリングオフを主張のうえ既払いリース代金全額の返金を引き続き要求するのであれば、今後は弊社弁護士と協議して頂く他ない。」とのことであった。クライアントにおいて家族会議の結果、後の弁護士費用負担や労力を考慮し、現在リース会社より提案を受けた条件で和解することを決定。和解成立。

クライアントからのメール(原文のまま)

梶山様

お世話になっております。

進捗のご報告をさせて頂きます。

あの後NT●・T●リース担当と上司とコム●●ドの上司と代表と2社面談し解約し2月以降引き落としさせていないところかの残債は請求しないとの内容までコム●●ド側は承諾したと連絡ありました。全額返金の場合はそれぞれの弁護士同士での話し合いに以降しますとの事でした。母とも話し弁護士まで雇っても顧問料支払いや労力を考えるとこの条件で終わらせたい意向です。法廷論争になって買ったとしても時間と労力を考えて私もここまでで充分と思いました。今まで聞く耳を持たなかったコム●●ド側が折れたのでこちらとしては満足しました。色々梶山様のご助言に後押しされここまで来れました事感謝致します。また何かありましたら相談させて頂きたいと思います。宜しくお願い致します。

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