海外(上海)マッサージぼったくり被害・14990元クレジット(約24万円)の不当クレジット決済(監禁・脅迫・暴行)。クレジットカード会社の保険適用により全額保証にて解決・警察被害届受理済み

日時 2020年1月

場所 ●●

事案 上海でのボッタクリ事件としては典型的なパターン。経緯は以下。経緯

(1)上海時間(日本時間よりマイナス1時間)2020年1月5日の21時ごろ、被害者は南京東路付近を観光中、路上にて英語を話す中国人女性キャッチより「ブランド物買いに行きますか?マッサージはどうですか?」との声をかけられ、被害者が断ったが、その後街並みを散策中もずっとついてきて執拗な勧誘を受けていた。キャッチを無視して被害者は南京東路付近の中華料理屋で食事をしたが、会計を終えて料理屋の外に出てみると、キャッチと、キャッチの友達と名乗る日本語を話す女性キャッチが新たに現れており、しつこく被害者を待っていたようであった。

(2)その後の周辺散策中もキャッチらはついてきた。被害者は勧誘を受けるつもりは全くなかったので合計15回ほど日本語と英語ではっきりとわかるように断ったところ、同女性キャッチより「私の知り合いのマッサージ店に来てくれれば、マッサージサービスの提供など受けなくてよい。来てくれるだけで私の来店ポイントになるから協力してほしい。今日はお客さんを一人もお店に連れていけていないので、お店には今日は私は仕事をサボっていると思われてしまっていて私は困っている。あなたがマッサージを受けなくてもあなたが来てお店で店員の説明を聞いてくれれば、あなたはお金を払わなくても、それは私の来店ポイントになり店のオーナーにも顔が立つ。お願いできないか。」と懇願された為、被害者はキャッチとともにタクシーで10分程の店舗へ移動。

(3)上海市普陀区江宁路1306 燕兴大厦(ビル) 9階の閑散とした店に入店後、「今日はお客さん全然来なくて店員が余っているので100元でマッサージ30分で良い。」との説明を受け、被害者が100元の料金であればと承諾し、その場で100元を現金で支払いマッサージ開始。

(4)約30分程でマッサージ終了。

(5)マッサージ終了後、突如流暢に日本語を話す男性店員3名が入室し、3万元(日本円で約47万円)の請求を受ける。一人が日本語を流暢に話すリーダー格で二名は若く屈強な体つきであった。

(6)当然の如く被害者が3万元の支払を拒否し部屋を出ようとしたところ雰囲気が急変し、三名が被害者を一斉に押さえつけると同時に、部屋の外で待機していた別の男性3名がさらに乱入。被害者は強くつきとばされて部屋に押し戻される。間髪入れずに6人がかりで床に押さえつけられたうえで殴る蹴るの暴行を受けた。暴行を受けている最中にリーダー格に「あなたはこんなに言うことを聞かない。元気がある。おとなしく言うことが聞けないのであればどんどんと酷いことをしていくことになる。私のボスは上海では名前を聞くだけで皆震え上がる存在である。」と犯罪組織である旨をほのめかしながら脅迫され、彼は被害者の顔をくつで踏みつけた。被害者は押さえつけられて自由を奪われている状況を何とかしようともがいたが、犯罪組織側は6人がかり故に完全に制圧され身体の自由を確保できなかった。疲労と痛み、虚無感により被害者がもがけなくなるまで、6人がかりによる地べたへの押さえつけと殴る蹴るの暴行、リーダー格のくつによる顔の踏み付けが続いた。

(7)暴行後、監禁されている室内で日本語の話せるリーダー格により「逃げたら殺す。通常は3万元の請求だが、大人しくしていれば値引きしてやるので今カードで支払え。暴れたやつは6万元(日本円で約94万円)を払うまで監禁している。俺の口からは言えないことしながらね。払うまで返さないから今までに何十人も6万元払ったよ。」などと脅迫を受け続け、さらに所持品(クレジットカード)を奪われ、被害者のスマホ―トフォンのロック解除を強要され事件現場のビルや周辺の写真データがないかを部下にチェックをさせ隣接するレストランの写真を発見して被害者を再度叱責し消去し、その他に帰国の飛行機フライト時刻の確認のためにイーチケット(1月6日の午前1時45分出発便)の提示を強要されたうえ「このままさっき俺に見せた2万円みたいなはした金の支払いで帰れると思うなよ。飛行機なんか乗れないよ。」などと更なる脅迫が続き、また要求に被害者が従わないと(例えばスマートフォンのロック解除を要求された際に被害者がそれをためらったのを見て)さらに押さえつけの上殴打してくるなど攻撃的で人に暴力的に危害を加えることに対する心理的バリアーが非常に低いことを実感しており、平気で数の実力にものを言わせこちらの自由を奪い殴り蹴り監禁することを実行しているため、被害者は命の危険を感じ続けた結果承諾せざるを得なかった。最終的に被害者に暴行をした6人の犯罪組織の人員に取り囲まれた状態で強要された状態で所持していたクレジットカードにて14990元を決済し、さらに所持していた日本円2万円を差し出した。

(8)被害者が支払後、帰国フライト前に現地警察や領事館への被害報告が出来ないよう、払うまで犯罪組織が確認したフライト時間ギリギリまで店舗にて監禁を受け、最後は用意されたタクシーに乗せられた。同タクシーは周辺を不必要に周回、被害場所の特定を出来ないようにされたうえ空港に到着。

(9)当然の如く、時間に追われそのまま搭乗券を受けとった為、被害同日は現地日本領事館や現地公安などへの被害相談は出来ず、そのまま日本へ帰国。航空会社のカウンターにて利用航空会社にこの事件について相談したところ、「フライトの時間を考えるとあなたには警察に行く時間はないが私たちは国際電話をかけられる電話を提供することができる」との申し出があったため被害者はクレジットカード会社へのカードの利用停止処分の依頼のみ帰国前に行った。

(10)被害者が日本に帰国後、巨体の男性店員により膝蹴りを受けた左大腿部の痛みのため階段の上り下りと立つ時及び座る時に障害があり手すりがあるところでそれらの運動をせねばならず、床に強力に取り押さえつけられていた時に特に圧力がかかった右胸付近の挫傷の痛みが残っており、病院にて治療を行うとともに、現在は本件被害について警察(日本)への被害届を提出すべく手続きをすすめた。その後、即日被害届は正式に受理された。また、クレジットカードを奪われ別室に持っていかれた時間帯があり表裏の写真をとられている可能性があるので不正利用の恐れがあり、上海時間1月6日の午前0時台に浦東空港より当該クレジットカードの利用停止をクレジットカード会社へ依頼のうえ、本件不当決済の取消対応を要求。

対応  当事務所においては、他の同様被害への対応と同じく内容証明郵便にて不正利用されたクレジットカード発行会社に対して、不当決済取消若しくは保険適用により被害金の保証を強く要求。同時にクライアント居住地管轄の警察署に被害届提出をアドバイス。クライアントにて居住地管轄の警察署へ即時被害相談のうえ、正式に被害届として受理される。その後、再度クレジットカード会社に対して「警察での被害届正式受理・日本領事館より被害レター取り寄せ済み」の事実を伝えたうえ、本件不当決済の取消を要求。

結果 最初の内容証明郵便発送、その後警察での被害届正式受理の報告を行った僅か数日後にクレジットカード会社よりクライアントへ連絡が入り、被害金全額の決済取消とのことで早期解決。

クライアントからのメール(原文のまま)

梶山様

本日2020/01/21 14:15頃、●●●●カード セキュリティ管理部 ●●さんより電話がありまして「14990元の請求は取消になることが決定した。一週間ほどで支払い明細から消える予定だからそれを確認してほしい。」旨の連絡を受けました。考えながらやったことのない案件をすすめていくことに苦手意識はあまりないほうですが、今回の上海ボッタクリ事件対応は、泣き寝入りしないと決めていたものの自分の周囲に経験者が全くいなかったため情報が少なく結構難しいなと感じていました。そんな中、ネットで情報収集している際に梶山先生を知ることになり、膨大な情報と過去実績でもって力強い的確な指導を先生にしていただいたおかげで、意外なほどいち早く良い結果をだせたことに驚いています。万感の思いで先生には感謝してもしきれない思いです。お陰様で頭の痛かった懸案は去り、今日からよく眠れそうです。 (←HPでもしよければ掲載してください。てにおは修正OKです。)

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