日時 2021年12月
場所 未開示
事案 メルマガからの広告から登録。そうしたところ担当者からの電話勧誘を受け契約締結。代金支払いについては現金振込(販売会社とは別の法人名義の口座へ振込)及びクレジットカード決済にて支払。尚、勧誘時に説明を受けた収益を得る為の業務内容や収入目安としては以下のとおり。・・・・
「「銘柄の情報を安全な状態で会員様へご提供。その情報は多くは確証を得ているため、●ではコンスタントに株価2倍以上の高騰をお届けしております。」「●の特別な情報では『情報通りに銘柄を買って売る』それだけで例え未経験の方でもカンタンに利益を出すことができます。」「大変有力な情報を提供出来る枠が残り1枠」「取組開始の目安資金100万円程度、取り組み期間平均3か月、取り組み銘柄数6~10銘柄、1か月2~3銘柄を「当社の案内する売買のタイミング」で買付・決済をすることにより配当2000万円を達成できる。目標金額を達成するまで電話やメールで何度でも、いつでもサポートする。」「74万円の支払いで追加料金なく、2000万円達成まで無期限で延長する。」「弊社は、大口の機関投資家との繋がりや、弊社自身の資金を持って53億円を運用する投資部門がある。その資金を持って、取組銘柄の株価を上げ、資金を引き上げる前にお客様に連絡し、高いところで売りぬいていただいて利益を出すシステムです。こちらのプランは人数を制限しており、14人の枠の中ちょうどお一人2000万円を達成してプラン卒業された方が出ましたので運よくご案内できました。」
・・・しかし、その後は当初約束された収益(株の値上がり)が発生しないことで不審に感じ、販売会社への返金を希望し、同様事案に詳しい当事務所へ相談。
対応 まず最初に本件は登録後に販売会社担当者からの電話勧誘により契約に至っていることから、特定商取引法に定める電話勧誘販売に該当し、また法定書面の「交付」が行われていないことでクーリングオフが可能であった。その他、勧誘時における収益に関する説明が消費者契約法違反(断定的判断の提供)となり、また収益を得る為の方法が本当であってもそれ自体がそもそも為替操作とである為に不法行為であった。その為、同事実を内容証明郵便にて販売会社へ送付、本契約の取消並びに即時全額返金を通告した。しかし、販売会社が公表する住所に存在せず、内容証明郵便が「あてどころ尋ねあたらず」とのことで返送となる。そこで再度販売会社へ所在地を確認したところ、HP(特定商取引法表記)に記載の住所とことなる住所を伝えられ、まずは同住所に内容証明郵便を再送。しかしながら販売会社より指示された住所へ送付した内容証明郵便も「あてどころ尋ねあたらず」となり返送。同事実を販売会社に指摘のうえ返金要求するも、同社は「※※(別会社)の屋号宛てに郵送すれば届く」などと理解不能な回答を行うとともに一切の返金対応を拒否。
以上、販売会社の勧誘時における虚偽説明以前に、販売会社は自らの所在地すら明らかにしておらず、その時点で特定商取引法違反となり刑事罰の対象となる。その為、クライアントへ「すぐに最寄り警察署に被害相談を行い、特定商取引法違反は明らかであり民事事件ではなく刑事事件としての取り扱いを要求するように担当刑事さんにお願いしてみましょう。」と提案。そこでクライアントは早速最寄り警察署の刑事課に被害相談。そこで被害詳細を説明するも被害届の受理には至らなかったが、即時販売会社へ電話連絡のうえ「貴社が所在を明らかにしておらず、その時点で特定商取引法違反となることは明らかで、違法勧誘の事実と併せて既に地元警察に被害相談済み。覚悟するように。」とプレッシャーを掛ける。さらに後日担当刑事さんが直接販売会社に電話を入れ「※※さんという方から被害相談が入っているけど、御社はどこにあるの?」と援護射撃あり。
結果 同電話通告の2日後、販売会社側より「金50万円を7日以内に返金」との条件で示談を提案され、早期解決を希望するクライアントにて同条件に承諾。その後は示談承諾の3日後に販売会社よりクライアント指定口座へ金50万円を振り込まれ本件は解決。
クライアントからのメール(原文のまま)
お電話でのご報告の為にメールなし