日時 平成30年4月
場所 神奈川
事案 上海でのボッタクリ事件としては典型的なパターン。経緯としては以下。
(1)平成30年3月16日の午後8時半(現地時間)ごろ、上海古象大酒店前を1人で歩いていた所、中国人女性に「マッサージいかが?400元だけ」と声を掛けられ。
(2)徒歩で店舗へ向かい、そのまま入店。入店時に400元を支払済み。
(3)30分程でマッサージが終了
(4)マッサージ後部屋を出ようとしたところ、30代前後の男5人が部屋に入ってきて、押し倒され、ソファーに拘束される。その後、何度か部屋を出ようと試みたが、同様に拘束され、何度か大声を出して助けを呼んだが、「シャラップ」と怒鳴り返され、再び拘束された。
しばらくして、元締めのような三十代半ばの男が入ってきて、「ここは高級な店舗であり、相応の値段を払わねばならない」と脅され、25000元要求される。さらに、ポケット内と財布内を全て見せろと脅され、提示。当方よりすでに料金は支払い済みである旨と高額である旨を告げるも一切相手にされず。
(5)長時間に亘って拘束をうけ、恫喝を含めた金銭請求を受け続けた為、当方は強い恐怖を覚え命の危険を感じて所持していたクレジットカードを先方に渡す。20000元の決済完了。
(6)その後、玄関先で「タクシーで送る」と言われた際、店先で店の写真を撮ったところ相手が血相を変えて「このような取引において、店の写真をとることは許されない」などとなんども大声で脅され、写真の削除を迫られる。
(7)ホテルに戻り、カード会社に連絡をしてカードの停止を願い出て、再発行手続きを依頼。また、この取引についてキャンセルなど何か対応することができないか?と相談したところ、3月19日以降、セキュリテイの部署より連絡する旨を説明受ける。
対応 帰国後にまずに当事務所へご相談頂いた時点で、内容証明郵便にてあらためてクレジットカード会社に対して、不当決済取消若しくは保険適用により被害金の保証を再度強く要求。
結果 最初の内容証明郵便発送の約1ヵ月後、カード会社及び保険会社が本件決済を不当決済とみとめ、被害金全額について保険適用するとの連絡を受ける。
クライアントからのメール(原文のまま)
梶山先生、連絡が遅くなり大変申し訳ありません。以下、報告いたします。
被害金についてカード会社より連絡が来た日時 2018/4/18 14:40
保険適用の割合 全額
大使館に中国への再入国に影響があるか否かを質問した内容
以下の記載にあります通り、個人情報の流出に伴う入国に関する公安による拘束などは貴館におきましても認知するところなのでしょうか。
http://stccenter.net/night/nightdata/t-nig-00016.html
その時の回答
個人情報流出による入国時の拘束について
インターネットに掲載されている入国時の拘束事案に関しまして、上海では当館が把握しているだけでも昨年100件以上のぼったくり被害が発生していますが、当館では「被害者が再入国時に拘束された」とのご相談や警察からの通報は受けておりません。(もし正式に警察が拘留処分を下す場合は,総領事館に通報が来ることになっております。)
非常に軽率な行動により、多くの方にご迷惑やお手数おかけしてしまうことになりました。梶山先生には豊富なご経験に基づいて、多くのアドバイスをいただき、本件のスムーズな解決に導いていただきました。大変ありがとうございます。
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