場所 愛知県名古屋市中区錦町周辺
日時 2024年2月5日の未明
事案 同様の被害としては典型的なケース。経緯としては以下。
1、2024年2月5日の午前0時ごろ、被害者が出張先の愛知県名古屋市中区錦周辺の飲食店(本件被害とは無関係の店舗」)にて取引先との会食を終え退店。
2、その後、被害者が宿泊先ホテルへ戻る途中に周辺の路上でキャッチより声を掛けられ、そのまま付近の飲食店「ラウンジ ●ル」若しくは「オ●リー」のいずれかの店舗へ入店。(※後日、管轄警察署が同店を家宅捜査のうえ回収した資料から、被害者が被害当日に入店した事実がある店舗は「オ●リー」のみとの事実が確認できた)。被害者は入店後に同店店員より勧められたセット料金に含まれるドリンクを数杯飲んだ時点で突如として朦朧となり意識を失う。
3、次に被害者が意識を取り戻したのは翌朝の午前11時ごろにクレジットカード会社からの不正利用確認の電話が携帯に入った際であった。尚、同日午前6時30分ごろに宿泊先ホテルの入り口で被害者が倒れているところをホテルフロント係が当方を発見し、そのまま部屋へ戻ったとのことであるが、被害者自身は意識を失っており記憶なし。)
クレジットカード会社からの電話連絡にて、昨晩意識を失っている間にクレジットカードの不正利用被害が発生していることが確認できた為、被害者にて他に所持していたクレジットカード会社へも利用状況を確認。そうしたところ、昨晩に被害者が意識を失っていた時間帯に「ラウンジ ●ル」「オ●リー」なる2店舗にて4枚のクレジットカードが複数回不正使用され合計金1657万円以上もの社会通念上ありえないほど高額な決済が行われている事実が発覚。
4、即時被害発生地域を管轄する愛知県警中警察署にて被害相談を行ったところ、「担当部署に確認したところ、同じ店で同様被害の相談が多数入っている。」とのことであった。さらに翌日には同署より電話連絡が入り「●●さんに被害相談を受けた日の夜、ちょうど以前より同様被害が多発する「ラウンジ ●ル」「オ●リー」にガサ入れに入った。その際、●●さんの著しく高額なカード決済伝票を押収できたのでご連絡した。名古屋から担当刑事が東京に行くので、詳しい被害状況を再度聴かせていただき、被害届を含め悪質店舗の摘発にご協力頂きたい。」とのこと。
5、2月●日、東京にて愛知県警中警察署の担当刑事(刑事課知能犯係)と面談。被害状況の詳細を伝える。被害届の受理番号などの発行は後日とのこと。
6、2月1●日、被害届が正式受理となる。被害届受理理由(クレジットカード4枚を盗まれたことによる不正利用被害)
対応 本件は「入店した店で最初に勧められたドリンクに口をつけた直後に突如意識を失っている」「意識の無い状態で店舗を移動している」「意識を取り戻した時点で鞄を紛失している」「管轄警察署に同店での被害報告が複数入っている」などの事実から、典型的なクレジットカード窃盗被害を伴う不正使用被害と認識できる事案であった。その為、即時内容証明郵便にて各クレジットカード会社へ調査要求(各店舗情報、注文伝票・サイン伝票、その他資料の開示要求)及び補償適用を要求。その後、被害届が正式に受理された為、追加で被害届正式受理の事実を通知、併せて再度即時全額補償決定を要求。各カード会社へ2通目の内容証明郵便(警察での被害届受理報告を含めた補償要求)を送付した数日後、被害発生クレジットカード会社4社中3社は全額補償を決定。しかし残る1社は「国際ブランド若しくはその先の決済代行業者から不当決済を行った店舗からの資料(決済伝票、その他)の提出が無いことには補償を決定出来ない。他社さんは保険に加入しているかと思うが弊社は保険に加入していないので、それらの資料開示が無いと補償は決定出来ない」などと理解不能な回答で補償決定を保留される。しかし、店舗関係者は既に逮捕拘留されており、決済伝票などの資料を決済代行業者やカード会社へ提出するどころか、連絡すら取れない状況であることは明らかであった。そのような状態で「国際ブランド若しくはその先の決済代行業者から不当決済を行った店舗からの資料(決済伝票、その他)の提出」を補償決定の条件とした場合、「店舗関係者が刑事裁判の結果全員実刑判決を受け長期の服役」若しくは「店舗関係者がクレジットカード会社の決済資料開示に応じないまま行方不明」となった場合などは長期間若しくは永久に補償が決定できないこととなり実質的に補償対応を決定することが不可能となる。その旨を含め再度クレジットカード会社へ通告文書を送付、即時補償決定を要求。
結果 被害発生から約2か月後、残るクレジットカード会社1社も全額補償を決定。本件における被害総額1657万円以上の被害金全額の補償対応が完了。
クライアントからのメール(原文のまま)