中古車売買契約・キャンセル違約金の免除、申込金20万円全額の返金に成功

日時  2022年12月

場所  東京都

事案  中古車販売業者とのトラブル。経緯としては以下。

1、クライアントは中古車販売店で気に入った車両を確認するが、現在の駐車場に入らないサイズの車であった為、販売業者担当者に対して「車の幅が大きく、車両重量が重いため、対応できる機械式駐車場がなかなか見つからない。車をきれいに乗りたいので屋外駐車場は絶対にいやだ。車両を駐車できるサイズの駐車場が確保できていないので即決出来ない。」と相談、そうしたところ同担当者から「わかりました。では、さすがに駐車場を1週間で見つけるのは難しいだろうから、2週間、最悪11月末までは正式契約を待ちましょう。その後にキャンセルの場合にはキャンセル費用10万円を頂くので、その旨を書類にも記載します。」と約束され、それと同時に申込書面への記入を促された為にクライアントは「2022年11月末日までに無条件で解約可能となる仮申込」と認識して同書へサイン、同日仮申込金として金20万円を支払。

2、その後、クライアントにて希望する条件の駐車場が見つからない為、2022年11月17日の時点でクライアントより中古車販売店に対して本件仮申込の撤回を連絡、仮申込金20万円の返金を要求したところ、突如として中古車販売店より「既に納車整備を開始しているので、申込金200,000円は一切返金出来ない。」などと回答を受け、仮申込金について一切の返金を拒否される

クライアントとしては当然の如く納得が出来ず、同様事案に経験豊富な当事務所へ相談。

対応  当職にて売買契約書(注文書)を確認したところ、たしかに納車前キャンセルにおける違約金は金10万円と記載されており、またクライアントが主張する仮申込時の中古車販売店担当者からの説明はあくまで口頭であり何ら証明する資料は存在しない状況であった。ただ、クライアントの主張する経緯が事実である場合、本契約を正式申込とするか否かは2022年11月末日までに決定するものであり、すなわちクライアントが仮申込撤回を決定した2022年11月17日時点で契約は未成立と判断出来る。そもそも、仮に本件が正式申込であった場合でさらに納車整備が本当にすすめられていた場合でも、納車前におけるキャンセル費用は金10万円と注文書に明記してあり、いずれにせよ中古車販売店には仮申込金20万円のうち金10万円については返金義務が発生する。その為、内容証明郵便にて「本件は仮申込であり正式な申込前の段階であって、契約自体が成立していない状態の為、キャンセルにおける違約金は一切発生せず、即時仮申込金20万円を返還せよ」といった内容を通知。

結果  中古車販売店へ内容証明郵便が送達後、期日を2日経過した時点で中古車販売店より書面回答があり、仮申込金20万円の即時全額返金に承諾するとのこと。その後はクライアントより中古車販売店へ注文書控え及び仮申込金20万円の領収書を返送、数日後にクライアント指定口座へ金20万円が返金となり本件は無事に解決。

クライアントからのメール(原文のまま)

梶山様

返金が確認できました。このたびは本当にありがとうございました。また何かありましたら、先生にご相談させていただきたいと思います。●●●●

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