「インフルエンサーとのビジネスマッチングシステム」提供契約の解除、中途解約違約金は免除(クレジットカード決済の取消処理)、既払金についても全額返金(銀行振り込み)にて解決。

日時  2023年9月

場所  ※※

事案  法人からのご相談。

以前より非常に多い「HP制作、SEO対策」等を謳い実際には何等かソフトを著しく高額でリース契約若しくはビジネスクレジット契約にて販売するケースに類似する被害。販売会社からの勧誘内容としては「弊社提供のサービスとしては、インフルエンサーとのマッチングを行うシステムの提供です」「マッチングしたインフルエンサーに御社の販売する商品やサービスを紹介してもらうことで、集客や売り上げを上げます」「既にシステムを導入頂いた他の方はみなさん効果を実感頂いております」「本日中にご契約いただければ特別に通常より安価で提供できます」「弊社のシステムは他社とは異なります。AIを活用したエンゲージの可視化が可能です」といった内容で集客及び売り上げ効果を約束された為、非常に長期に亘る契約を申込。(代金の支払い方法はクレジットカード決済)

しかし、サービス提供を受け数カ月の間に数名のインフルエンサーとマッチングのうえクライアント法人の広告が行われるも、売上はおろか集客(問い合わせ)すら皆無の状態が継続している状況。そのような状況であった為にクライアント法人から販売会社に対して勧誘時に説明された「AIを活用したエンゲージの可視化」なるものを確認出来る資料、また「他の企業の成功事例や案件の出し方、掲載記事、契約内容」の詳細について開示するよう問い合わせを行うも、販売会社はそれらの情報について一切開示を拒否。クライアント法人としては当然に本件契約の解除を検討するも、当初交わした契約書を確認すると契約期間中の解約は不可(中途解約の場合には期間満了日までの日数に相当する利用料金及び別途解約手数料を一括支払い)との条項を発見。そこでクライアント法人にて様々な対応方法を模索する中で同様事案に詳しい当事務所を知りご相談頂いた。

対応   本件は契約成立後数カ月が経過(実際にインフルエンサーとのマッチングシステムの利用も継続)している状況であったが、一切効果が発生していない状態であった。そして他の事例と同様に契約書面上は「役務はあくまでインフルエンサーとのマッチングシステムの提供であり、そこからの集客や売上について補償するものではない」旨の記載があった。その為、販売会社に対しては「クライアント法人からの情報開示要求拒否の事実(即ち販売会社が如何なる役務を行い、また同役務についての実績が如何なる状況なのかという重要情報等が全て確認出来ない状態であること)、本契約の規約上インフルエンサーの宣伝による集客売上向上効果を約束するものではないとしているが、それであれば勧誘時において「既にシステムを導入頂いた他の方はみなさん効果を実感頂いております」等根拠無き、場合によっては虚偽の説明、「本日中にご契約いただければ特別に通常より安価で提供できます」等優良誤認の誘発、そして不必要に長期の契約を申し込ませたうえ中途解約不可とする契約内容はコンプライアンス上非常に問題がある旨を主張、本契約の解除、残期間分の料金並びに違約金の支払い拒否、そして現在までの数か月分の既払い料金全額の返金を要求する旨を正式に内容証明郵便にて通知。

結果   内容証明郵便を販売会社へ発送した数日後、販売会社よりクライアント法人へ郵便にて回答が届き、本件契約の解除、中途解約違約金免除(クレジットカード決済の取消処理)、数カ月分の既払金についても全額返金(銀行振り込み)を約束する内容であった。その後、クライアント法人口座へ全ての既払い金が振込み返金され、また販売会社よりクライアント法人に対してクレジットカード会社への決済取消処理も完了したとの報告も入り、本件は最高の形で解決。

クライアントからのメール(原文のまま)

梶山様

 お世話になります。先方から書類が届きました。内容から、先の(2個目)の契約解除のみならず既に支払い済みの分とその残り(1個目の12月まで)の契約も解約し支払わなくても良い、という内容でしょうか?

今回、すごく勉強になりました!ありがとうございました。また、何か相談ごとが出てきたらよろしくお願いいたします。(出ない方が良いのですが・・・)引き続き、引き落としストップの確認と返金確認をして報告いたします。

ご確認ありがとうございます。この度はお世話になりまし�た!そして大変勉強になりました。内心は本当にホッとしています。また、何かあればよろしくお願いします。

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