場所 東京都
事案 上海でのボッタクリ事件としては典型的なパターン。出張先の「中華人民共和国・上海・上海市伊犁路146付近(オバマ広場周辺)」の滞在ホテル前で現地女性と思われる女性より声をかけられ、「マッサージ、300元でどうですか」とのことで勧誘を受け、強引にタクシーに乗せられほぼ強制的に店へ連れて入店。
マッサージを開始後、通常のマッサージを30分ほど受けたところで退店を希望すると、女性スタッフがどこかに電話、その直後に屈強なマフィア風男性スタッフ4名が突如室内に侵入してきて、その中の1名の日本語を話す者から「あたなたが個室でマッサージを受けた事は違法である。38,000元支払わなければ警察を呼ぶ。あなたは逮捕される」などと恫喝を受けた為、逆にクライアント様の方からも恫喝を繰り返す中国人男性へ警察を呼ぶように指示。そうしたところ、いきなり羽交い絞めにされ、首をしめられ(気を失う寸前)、財布を奪われ中身を確認され、カードを見つけられると、「カードも使えるから支払え」、と要求される。それについても拒否すると数時間監禁状態となり脅しを受け続けた。結果的にクライアント様は身の危険を感じカード決済の意思を表示。
そうしたところ、日本語ができる男が再度現れ中国のクラブのようなチラシを見せられ「この店はウチの系列店だ。あなたはここで数人で飲んだから、この金額。わかる?」と、クライアント様が数名でその店で飲食した事にされる。支払うのであれば金額を少しまけてやる、と言われ、結果的に38000元の半額の19,000元の決済となった。また、カードのレシートサイン欄に「日本語で丁寧に書け」と指示をされる。いつものクセで、乱筆でサインすると「もう一度書け」と言われ、もう一度丁寧にサイン。その他、詳細不明な文書にもサインさせられ退店。退店後、外に待機していた共謀者のタクシーに乗せられ即発車。場所の特定をさせぬよう様々な道を走行(迂回等)のうえホテルの近所で下される。事件直後にクライアント様よりカード会社に対して事件報告のうえ対応を要求するも、カード会社からは「それは店と貴方のトラブルですから、弊社は何も出来ない」との回答のみ。
対応 帰国後にまずは内容証明郵便にてクレジットカード会社に対して不当決済取消要求を行う。それと同時にクライアント所在地最寄り警察署の刑事課に被害届。当初は中々被害届の受理を拒否されるも粘り強く被害届の受理を要求し、正式受理となった。その為、クレジットカード会社にも同事実を伝えたうえ、不当決済取消を再度強く要求。
結果 最初の内容証明郵便発送の約半年後、カード会社及び保険会社が本件決済を不当決済とみとめ、保険適用に応じるとの連絡。結果的に被害金の8割を保険にて負担、2割がクライアントの負担となり和解。
クライアントからのメール(原文のまま)
梶山 先生
お世話になります。その後、報告が遅くなりまして申し訳ありません。
保険会社から80%負担でどうか、との妥協案があり、合意、決着しました。
長きにわたり、色々とアドバイスを頂きありがとうございました。
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